書籍

コメディカルのための静脈・経腸栄養手技マニュアル

編集 : 日本静脈経腸栄養学会
ISBN : 978-4-524-22448-7
発行年月 : 2003年2月
判型 : B5
ページ数 : 292

在庫なし

定価5,076円(本体4,700円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

『コメディカルのための静脈・経腸栄養ガイドライン』の姉妹編として、手技を中心にまとめたマニュアル。ドクター、コメディカルが一致して栄養療法に取り組めるよう、標準化された適応、手技、管理を具体的に呈示。基本的な考え方と方法、コメディカルの役割を、豊富な図表を用いてわかりやすく解説し、薬剤師、栄養士、ナースなど、臨床栄養管理に携わるコメディカルスタッフにとっての必携書。

第1章 栄養管理の必要性の検討
1.成人における栄養評価とその手技
  1.栄養評価法とその手技
  2.寝たきり症例の栄養評価
2.小児における栄養評価とその手技
  1.はじめに:小児の栄養評価
  2.乳幼児の栄養評価法
  3.若年者の栄養評価法
  
第2章 栄養管理法のプランニング
1.成人に対するプランニング
  1.患者の病態や合併症の把握
  2.栄養状態の把握
  3.栄養投与ルートの選択
  4.投与カロリー量および水分量の決定
  5.栄養組成の決定
  6.栄養管理中のモニタリング
  7.栄養治療のインフォームドコンセント
2.小児に対するプランニング
  1.小児に対する栄養管理の特殊性
  2.栄養法の選択:経腸栄養か静脈栄養か?
  3.個々の疾患の栄養療法
  4.栄養療法の評価
  
第3章 静脈栄養の実際
1.成人に対する静脈栄養の実際
 A.静脈栄養カテーテルの選択
  1.中心静脈カテーテル(CVC)の種類・特徴
  2.O型シラスコンカテーテル
  3.PU製シングルルーメンカテーテル、ダブル・トリプルルーメンカテーテル
  4.ブロビアックカテーテル、ヒックマンカテーテル
  5.完全皮下埋込み式カテーテル(ポート)
  6.末梢穿刺中心静脈カテーテル(ピック)
 B.中心静脈カテーテルの挿入手技
  1.鎖骨下静脈穿刺法の実際
  2.カテーテル挿入時の主な合併症
 C.カテーテル敗血症と輸液ラインの管理
  1.カテーテル外表面を介する感染の予防対策
  2.カテーテル内腔を介する感染の予防対策
  3.カテーテル敗血症の定義、対処法
 D.静脈栄養施行時の医療過誤防止についての注意点
  1.医療過誤防止の原則
  2.静脈栄養施行時に想定されるエラーと予防的チェック項目
 E.静脈栄養剤−補充輸液と維持輸液/高カロリー輸液/ビタミン、ミネラル−
  1.末梢静脈栄養
  2.中心静脈栄養
 F.静脈栄養の合併症と対策
  1.中心静脈カテーテル挿入に伴う合併症
  2.中心静脈カテーテル留置期間中の合併症
  3.代謝上の合併症
2.小児に対する静脈栄養の特徴と実際
  1.静脈栄養カテーテルの選択
  2.カテーテルの挿入手技
  3.カテーテル敗血症(CRS)とその対策
  4.静脈栄養施行時の医療過誤防止上の注意点
  5.静脈栄養剤
  6.静脈栄養の合併症と対策
  
第4章 経腸栄養の実際
1.成人に対する経腸栄養の実際
 A.経腸栄養チューブの選択と挿入手技
  1.経鼻胃管チューブの選択と挿入手技
  2.咽頭瘻の作成と経腸栄養チューブの選択
  3.頚部食道瘻の作成と経腸栄養チューブの選択
  4.胃瘻の作成と経腸栄養チューブの選択
  5.腸瘻の作成と経腸栄養チューブの選択
  6.自己抜去されない経腸栄養チューブ固定法
 B.経腸栄養ルート・チャンバーの選択と管理法
  1.経腸栄養ルート・チャンバーの選択
  2.経腸栄養管理法
 C.経腸栄養剤
  1.経腸栄養剤の栄養素
  2.経腸栄養剤の種類と特徴
  3.特殊病態に対する経腸栄養剤の効果
  4.免疫能・特殊病態に対する栄養素の効果
 D.経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の挿入手技と管理法
  1.PEGの適応と禁忌
  2.インフォームドコンセント
  3.PEGカテーテルの種類と特徴
  4.PEGの保険扱い
  5.PEGの手技
  6.PEGの管理法
  7.PEGの合併症
  8.カテーテル交換
 E.経腸栄養の合併症と対策
  1.経腸栄養の禁忌
  2.栄養チューブの誤留置と経腸栄養剤の誤嚥の対策
  3.在宅経腸栄養療法中の合併症と対策
  4.経腸栄養の合併症と対策
  5.経腸栄養時の下痢・腹痛・腹満の合併症と対策
  6.経腸栄養剤の微生物汚染とその対策
  7.経腸栄養中の糖代謝異常
  8.経腸栄養中の代謝・電解質異常
2.小児に対する経腸栄養の特徴と実際
  1.経腸栄養チューブの選択と挿入手技(経鼻胃管・手術的挿入法)
  2.経腸栄養ルート・チャンバーの選択と管理法
  3.経腸栄養剤(栄養剤の種類と特徴)
  4.経皮的経内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の挿入手技と管理法
  5.経腸栄養の合併症と管理法
  
第5章 モニタリング・テクニック─栄養管理法の評価と再プランニング─
  1.身体計測によるモニタリング
  2.血清レベルのモニタリング
  3.血清レベル以外の身体所見
  4.栄養状態の総合的評価
  
第6章 在宅栄養療法の実際
1.成人に対する在宅栄養療法
 A.在宅経腸栄養の手技と管理
  1.PEGカテーテルのチェック
  2.瘻孔のチェック
  3.瘻孔のスキンケア
  4.栄養剤投与方法
  5.経腸栄養のトラブル対策―胃食道逆流の予防
  6.PEGカテーテルの交換
 B.在宅静脈栄養の手技と管理
  1.在宅中心静脈栄養(HPN)の適応と禁忌
  2.HPN施行の体制づくり
  3.輸液剤の調製
  4.輸液剤の供給
  5.輸液管理法
 C.在宅栄養療法の保険の知識
  1.在宅経腸栄養療法に関する保険請求
  2.在宅中心静脈栄養療法に関する保険請求
2.小児に対する在宅栄養療法
  1.小児における在宅栄養法の特徴
  2.在宅栄養療法に関与する組織と連携
  3.在宅療養の開始条件
  4.在宅経腸栄養
  5.在宅中心静脈栄養
  6.在宅医療に伴う家庭廃棄物
  7.保険および医療費助成制度上の取り扱い
  
第7章 NST(栄養サポートチーム)の立ち上げ
  1.NSTの発展と経済効果
  2.NSTの導入・立ち上げ
  3.勉強会(Metabolic Club)
  4.Potluck Party Method(PPM)の導入
  5.NSTの構築
  6.NST業務(三本柱)の設定
  7.教育システム構築
  8.NST稼動に際しての3つのポイント
  9.NSTの役割を確認
  10.“患者さんのために”と考えることから始まる
  11.病院をどうすればよくできるか

臨床栄養管理は低栄養や高度侵襲下における患者の治療成積向上に多大の貢献をしている。しかし、投与組成、投与力ロリー量、投与ルートや期間も含め、それぞれの適応が議論されるとともに、合併症や経済的側面も問題になっている。したがって、より適切な管理法を普及さすべく、チーム医療が推奨され、その構成員の医師には世界的基準としてのTotal Nutritional Therapy(TNT)の教育を、コメディカルにはNutritional Support Team(NST)のもう一方の中心的役割を担うための教育を行うのが世界の潮流である。
 本邦でも、日本静脈経腸栄養学会が、学術集会に合わせてコメディカルの教育セミナー等を実施し、必要な知識・技術の基準を満たした有資格者を学会認定者とする制度を構築している。このセミナーの教材を主な目的として作られたのが『コメディカルのための静脈・経腸栄養ガイドライン』であり、臨床現場においても好評裡に使用されていると聞いている。
 今回、その姉妹編として実技の実際書が欲しいとの要望が多数よせられ、出版されることになったのが『コメディカルのための静脈・経腸栄養手技マニュアル』である。
 企画にあたって、手技を具体的に伝えるためにイラストや図表を多くすること、コメディカルスタッフにも臨床栄養管理により積極的に参加してもらうために、経静脈栄養法と経腸栄養法の選択基準を平易に解説すること、コメディカルの役割を明確にすることなどを申し合わせた。筆者としてはその道の大家も含まれているが、多くは実務担当者として最も活発に行動している若手を中心に実際的な記述に徹していただいた。
 最終校正にあたり読み返してみると、予想以上の力作で、アメリカにおいて若手医師を対象にJohn L Rombeauらによって発刊されている“Atlas of Nutritional Support Techniques”(小越章平監訳:栄養サポート手技アトラス)に優るとも劣らない内容になっている。
 コメディカルスタッフがこの中に書いてあるすべての項目に精通しなければならないとは考えないが、少なくとも、コメディカルの方々がこの内容や手技を知っていることは、医療チームの大きな力になるだろうし、医師への刺激材料になることは信じて疑わない。
 この手技マニュアルが姉妹編ともに。明日の臨床に少しでも役立てばと願っている。
2002年12月
日本静脈経腸栄養学会編集委員長
大柳治正