書籍

皮膚科エキスパートナーシング

編集 : 瀧川雅浩/白濱茂穂
ISBN : 978-4-524-21934-6
発行年月 : 2002年8月
判型 : B5
ページ数 : 310

在庫僅少

定価4,104円(本体3,800円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

皮膚科の最新の治療とそれに伴うナーシングポイントをわかりやすく解説。解剖生理、症状別発疹所見、検査法、スキンケア、精神的ケアなど皮膚科の看護に必要な基礎知識を紹介。その上でアトピー性皮膚炎から妊娠に伴う皮膚変化まで、主要疾患別の原因・病態とその治療・ケアを、豊富な臨床写真を呈示して簡潔に解説した。皮膚科ナース必携の一冊。オールカラー。

■1.皮膚科看護の基礎事項
1 皮膚科看護の特徴
2 皮膚の構造と機能
3 発疹を理解する
4 皮膚科の検査
 1 総論
 2 真菌検査
 3 パッチテスト、光テスト、光パッチテスト
 4 皮膚試験(スクラッチ/プリックテスト、皮内テスト)
5 皮膚科の治療
6 皮膚生検・手術と創傷管理
7 スキンケアの基礎知識
8 熱傷とスキンケア
9 褥瘡とスキンケア
10 皮膚科における救急
11 皮膚疾患患者の精神的ケア

■2.疾患別にみた治療と看護
1 湿疹、皮膚炎
 1 アトピー性皮膚炎
 2 接触皮膚炎(かぶれ)
 3 手湿疹(主婦湿疹)
 4 貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎
 5 脂漏性皮膚炎
 6 乾皮症、乾燥性皮膚炎
2 蕁麻疹
3 痒疹
4 皮膚掻痒症
5 ウイルス感染症
 1 単純性疱疹
 2 水痘(みずぼうそう)
 3 帯状疱疹
 4 急性ウイルス性発疹症
 5 疣贅
 6 伝染性軟属腫(みずいぼ)
6 HIV感染症 
7 細菌感染症
 1 伝染性膿痂疹(とびひ)
 2 ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)
 3 せつ、よう
 4 丹毒
 5 蜂窩織炎
 6 壊死性筋膜炎
8 真菌症 
 1 浅在性真菌症
 2 深在性真菌症
9 抗酸菌症 
 1 皮膚結核
 2 ハンセン(Hansen)病
 3 非結核性抗酸菌症(旧・非定型抗酸菌症)
10 梅毒・性感染症(STD)
 1 梅毒
 2 その他のSTD
11 動物寄生性疾患
 1 虫刺症
 2 疥癬
 3 虱症
12 薬疹、中毒疹
13 光線性皮膚症
14 放射線による皮膚障害
15 付属器疾患
 1 ざ瘡(にきび)
 2 酒さ
 3 汗疹(あせも)
 4 脱毛症(円形脱毛症、トリコチロマニア)
 5 爪の疾患(陥入爪、爪囲炎)
16 紅皮症
17 紅斑症
 1 多形滲出性紅斑
 2 スチーブンス・ジョンソン(Stevens-Johnson)症候群
 3 結節性紅斑
 4 スイート(Sweet)病
 5 ベーチェット(Behcet)病
18 膠原病
 1 全身性エリテマトーデス、慢性円板状エリテマトーデス
 2 強皮症、限局性強皮症
 3 皮膚筋炎
 4 混合性結合組織病(MCTD), オーバーラップ(overlap)症候群
 5 関節リウマチ
19 血管病変
 1 紫斑
 2 アナフィラクトイド紫斑
 3 血管炎
 4 皮膚潰瘍
20 角化症
 1 魚鱗癬
 2 掌蹠角化症
 3 毛孔性角化症
 4 ダリエ(Darier)病
 5 胼胝(たこ)、鶏眼(うおのめ)
21 炎症性角化症
 1 乾癬
 2 類乾癬
 3 掌蹠膿疱症
 4 扁平苔癬
22 水疱症
 1 天疱瘡
 2 類天疱瘡
 3 ジューリング(Duhring)疱疹状皮膚炎
 4 先天性表皮水疱症
23 肉芽腫 
 1 サルコイドーシス
 2 環状肉芽腫
24 皮下脂肪織炎
25 良性腫瘍
 1 脂漏性角化腫
 2 ケロイド、肥厚性瘢痕
 3 血管腫、リンパ管腫
 4 粉瘤
26 悪性腫瘍
 1 有棘細胞癌
 2 基底細胞癌
 3 パジェット(Paget)病(乳房外)
 4 ボーエン(Bowen)病
 5 日光角化症
 6 悪性黒色腫(メラノーマ)
 7 悪性血管内皮細胞腫
 8 皮膚悪性リンパ腫
27 色素異常
 1 色素性母斑(黒あざ、ほくろ)
 2 太田母斑
 3 扁平母斑
 4 肝斑(しみ)、雀卵斑(そばかず)
 5 尋常性白斑(しろなまず)
28 母斑症
29 代謝異常症
 1 アミロイドーシス
 2 黄色腫症
30 全身性疾患と皮膚
 1 悪性腫瘍と皮膚
 2 糖尿病と皮膚
 3 呼吸器疾患と皮膚
 4 心疾患と皮膚
 5 消化器疾患と皮膚
 6 肝疾患と皮膚
 7 内分泌疾患と皮膚
 8 腎疾患と皮膚
31 妊娠にともなう皮膚変化

付録 1 皮膚科略語一覧
   2 皮膚科用剤一覧

皮膚は、体を包む非常に変化に富んだ衣服といえます。そのため、地球上にすむ約57億にのぼる人間は、誰一人として同じ顔かたちをしている人はいません。そして、皮膚の色や表情でうれしいあるいは悲しいといった気持ちを表します。また、皮膚(肌)と皮膚(肌)をあわせる、つまりスキンシップすることにより親子、友人はさまざまな気持ちを相手に伝えます。こうしてみると、皮膚こそ幸福な家族関係、人間関係をつくりあげるもっとも大切な臓器の一つといえるのではないでしょうか。
 コミュニケーションの媒体としての皮膚は、ほかにも重要な役割を多くもっています。皮膚は私たちの健康状態の目安になります。皮膚をみればその人の健康状態を示すいくつものサインを読みとることができるからです。たとえば、太りすぎて皮膚が脂肪でだぶついていれば、高脂血症などの代謝異常が疑われます。
 また、皮膚は私たちの体を包んで防水器、体温を調節する放熱器や保温器のような役目をしています。外界からの刺激を受ける感覚器であり、危険信号を体内に伝えます。また、外傷や微生物の侵入から体を守っています。こうして、皮膚は健康そのものを維持しているのです。
 皮膚病の診察では、他科での診療と同じように、患者さんの自覚症状の訴えを詳しく聞くこと、他覚症状としての発疹をくまなく観察することが基本となります。そして、このような自他覚症状から、皮膚に限局した疾患か全身症状の一つの表現としての発疹か、また慢性のものか、急性で緊急性のある皮膚病かといった点を見極める必要があります。
 本書は、このような基本的なポイントを重視して企画されました。医師、コメディカルとともにチーム医療を行う上で、看護師として必要かつ最大限の知識を盛り込んだつもりです。とくに、全身疾患の表現系としての皮膚の重要性を強調しました。患者さんのQOLを理解する上で大切と考えたからです。
 最後に、ご執筆いただき、また、編者の我が儘を聞いてくださった諸先生方に深く感謝いたします。本書がチーム医療の実践書として、広く役立つことを祈っています。
2002年 初夏
瀧川雅浩