書籍

実習人体解剖図譜(ルーズリーフ式)

: 浦良治
ISBN : 978-4-524-21153-1
発行年月 : 1996年9月
判型 : B5
ページ数 : 372

在庫あり

定価6,501円(本体6,019円 + 税)

  • 序文

前版までの本書のの印刷の原図は、著者が写真の印画に線描を加えたのち印画を消して作った線画をもとに、本郷惇画伯に作ってもらった。その原図は30余年の歳月の間に紙が変色してもはや使用に堪えないものとなったし、著者の作った線画にあまりに忠実でむだな線が多かった。そこで本版を起こすに当り、新たに当時東北大学教育学部分校美術部の学生で、現在は新進のデザイナーである田口隆広君に、あらためて印刷用の原図を作ってもらった。やはり著者の線画の影響はまぬがれ難く、あまり変わりばえしたとは思えないが、大いに面目を新たにし得たと思う。丁度その頃東京医科歯科大学助教授の三木成夫君が、著者の下で脾の血管発生の仕事をして居って、旧版では図が画一的に縮小されていてあまりに小さすぎるのを遺憾と云われたので、同君にレイアウトの一切と引出線を入れることをお願いすることとなった。引出線は同君の指導の下に小宮幸憲氏をわずらわした。本書が本版で面目を新たにし得たところがあるとすれば、すべて上記三氏に負うものと云わねばならない。ここに記して感謝の意を表する。
なお、校正については三木君のほかに東北大学医学部助手中尾泰右君をわずらわしたので、ここに厚く御礼を申上げる。
 前版までのはしがきにある通り、本書に指示した通り解剖を行えば、案外初心者にも確かな解剖ができる。そこでその所見をただ図と対照して名前を記憶しようとするだけで、何等頭を働かせないとなると本書は学習上却って有害な存在となる。解剖が短時間に的確に行われたら、余った時間で適当な指導者による予習と復習を通じ、自己の観察を確かなものとし、人体のしくみの本質に思いをめぐらすべきである。その使用法に誤りがなければ、本図譜はまだしばらく学生諸君の実習の伴侶として存在する価値を失わないと信ずる。
昭和41年3月
東北大学医学部解剖学教室
浦 良治