洋書

<泌尿器病理学(ハイイールド病理学シリーズ)>

Uropathology

(High-Yield Pathology Series)

著者 : M.Zhou, G.J.Netto & J.I.Epstein
出版社 : SAUNDERS
ISBN : 978-1-4377-2523-0
ページ数 : 539pp.(1200illus.)
出版年 : 2012年

在庫僅少

定価34,560円(本体32,000円 + 税)

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本書の特色

日常診療でよく遭遇する病理病変を逸早く確実に診断できるように,という趣旨で企画されたハイ・イールド病理学シリーズのうち,皮膚,骨・軟組織に続く第3弾.それぞれの部位の病変について,秀逸な病理写真を駆使しながら診断の要諦を示した第一級の病理学ソースとなっている.なおシリーズ全体の予定は現段階では提示されていないが,続刊として神経病理学,胃腸病理学などが企画されており,全15巻程度の規模となる模様.各巻ともExpert Consultが付属している.


Table of Contents
A. Nonneoplastic Disease of the Prostate
B. Neoplastic Disease of the Prostate
C. Seminal Viscles
D. Nonneoplastic Disease of the Urinary Bladder
E. Neoplastic Disease of the Urinary Bladder
F. Nonneoplastic Disease of the Kidney
G. Neoplastic Disease of the Kidney
H. Renal Pelvis and Ureter
I. Nonneoplastic Disease of the Testis
J. Neoplastic Disease of the Testis
K. Spermatic Cord and Testicular Adnexa
L. Disease of the Penis, Urethra, and Scrotum
M. Soft Tissue Tumors and Lymphoma

宮崎大学医学部泌尿器科 教授 賀本 敏行

「Uropathology」に関する「教科書」は知る限り1989年にHill GSらによって発刊されて以来2冊目である.私自身,当時から少し病理に興味がありしっかり購入していたので,本当に久しぶりに書棚から取り出して開いてみた.かなり高価ではあったが残念ながら白黒で,その内容は肉眼所見写真,シェーマに加えて,その発生や病態の解説文が中心で,顕微鏡写真もそれなりにあるものの「病理所見の鑑別」にはやや物足りないものであった.しかしながら,この度日本でも有名なEpstein JIらの編集で発刊された本書は,まったくその内容を異にしている.細かいバリエーションに分類された「疾患(組織像)」がページヘッダーに大見出しで示され,各セッションに「Definition」,「Clinical features: Epidemiology, Presentation, Prognosis and treatment」,「Pathology: Histology, Immunopathology, Main differential diagnosis」が箇条書きで簡潔に記載されている.残りはカラフルでクリアな「顕微鏡写真」でページが埋め尽くされており,秀逸な「泌尿器病理アトラス」となっている.
 泌尿器科医にとって病理所見は,その診療内容を左右する重要な情報であり,前立腺癌におけるグリソンスコア,尿路上皮癌における浸潤の有無などはその代表的なものである.また,この10数年で泌尿器病理,特に泌尿器腫瘍,前立腺癌,尿路上皮癌,腎細胞癌の病理学的分類も大きく変わり,2011年には本邦におけるこれら3癌の取り扱い規約も,ほぼ同時に改訂されている.
 実際の診療は基本的に病理医の先生がたの所見に従ってすすめることになるが,我々泌尿器科医も実際にプレパラートをみせていただきながら,画像や臨床情報などと突き合わせ双方向にコミュニケーションするCPC(clinico-pathological conference)ができれば,臨床診療の質の向上は間違いないのだが,お互いに多忙でなかなか定期的に開催することは困難であろう.そのような場合に,あらゆるパターンの顕微鏡所見が網羅された,この「Uropathology High-Yield Pathology」は一つのコミュニケーションツールになりうると感じさせる斬新さで,是非,泌尿器科医も手許においておきたい1冊である.