洋書

<肺癌の理論と実践,第4版>

Principles & Practice of Lung Cancer, 4th ed.

- Official Reference Text of IASLC

著者 : H.I.Pass, D.P.Carbone, D.H.Johnson, et al.
出版社 : LIPPINCOTT WILLIAMS & WILKINS
ISBN : 978-0-7817-7365-2
ページ数 : 1011pp.(330illus.)
出版年 : 2010年

在庫なし

定価30,121円(本体27,890円 + 税)

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本書の特色

世界的に著名な外科医,放射線腫瘍医,腫瘍内科医,呼吸器科医および基礎科学の専門家によって執筆された,肺癌を幅広くカバーする最新のリファレンスブック,全面改訂第4版.小細胞肺癌および非小細胞肺癌に対する放射線併用化学療法や,転移癌治療および合併症治療について,あらゆる情報を提供する.また,早期発見,スクリーニング,予防,新たな画像診断技術にも重点を置いている.
新版では,胸腺,中皮,縦隔の腫瘍を含む胸部腫瘍学の章を拡充し,標的薬剤についてより詳細に検討し,放射線治療の最先端技術に関する最新情報を収載する.また,世界各国からの執筆者の数を増やし,世界の各地域における肺癌治療の変遷をより広範に検討する.新編集者であるUniversity of TurinのGiorgio Scagliotti博士によって,ヨーロッパにおける動向の記述が取り入れられた.
LWW社の本書専用ウェブサイトでは,テキスト全文と画像集をオンラインで無料提供する.


Table of Contents
Lung Cancer Epidemiology
Lung Cancer Biology
Screening & Prevention
Pathology
Presentation, Diagnosis & Staging
Surgical Management of Lung Cancer
Radiation Therapy & Lung Cancer
Chemotherapy & Lung Cancer
Novel Targeted Agents & Lung Cancer
Adjuvant & Neoadjuvant Approaches for Non-Small Cell Lung Cancer
Treatment of Small Cell Lung Cancer
Lung Cancer Emergencies
Other Thoracic Malignancies

東京医科大学病院 呼吸器外科 教授 池田 徳彦

Principles & Practice of Lung Cancerの第4版がこのほどLippincott Williams & Wilkinsから出版された.本書は国際肺癌学会(IASLC)から正式なリファランスブックとして認定されていることを最初に強調したい.
本書の特徴は,第1に,執筆陣が多様かつ豪華な点にある.すなわち肺癌の各領域で世界を先導する158名の知識が結集されている.第2に,肺癌のすべてを13章,1,040ページで網羅した集大成である.各章は的確な視点の基に67チャプターに細分化され,背景から日常臨床における国際的な共通認識,最新のエビデンスまでを合計330の質の高い図表を用いて簡潔明快に記述してある.従来の教科書は普遍的事項の記載が中心で,最新の知見とは若干隔たりのあるものが多かったが,本書はジェネラルな内容をカバーしつつ,先端的な内容も,たとえ専門外の分野でも理解しやすく記述されている.
今,肺癌の研究・臨床に大きな変革が起こっているが,これらはすべて本書に詳細に解説されている.分子生物学が研究段階を経て,様々な形で臨床に応用され,予後因子,予測因子として個別化医療の実現に寄与している.組織分類も形態学による診断に加え,マーカーや予後評価といった概念も導入され始めた.CT検診をはじめ早期発見および診断の進歩により早期癌の患者数が増加するとともに,胸腔鏡手術や縮小手術,定位放射線などによる低侵襲治療も進んでいる.一方,進行癌に対する集学的治療戦略は変貌期であり,術後補助療法やEGFR-TKIに関する新たなエビデンスが発信され,特に分子標的治療は今後も重要性は増すものと予想される.また,本年からはIASLCが主体となって改訂作業を行った,新しい病期分類が全世界で使用されている.最も重要なことは,これらの新たな潮流は別個のものではなく,密接な関係を有しつつ現在の肺癌におけるstate of the artを構築している点にある.
従って,肺癌の専門家はそれぞれの専門領域を極めるとともに,他領域の知識も十分に吸収した上で,包括的に肺癌の臨床と研究を行うべき時代に突入している.我々は最新かつ世界標準の知識を得ることに最大の関心を払うべきであり,本書は相当の紙幅はあるものの全体として読みやすい優れた展望教書となっている.
本書は肺癌の臨床,教育,研究に必須な事項のパッケージであり,世界と渡り合うための知識を得るために有益な書と考え推薦する次第である.