雑誌

がん看護≪隔月刊≫

膀胱がん(Vol.13 No.5)2008年7-8月号

最新の治療と看護

発行年月 : 2008年7月
判型 : A4変
ページ数 : 88

在庫なし

定価1,728円(本体1,600円 + 税)

  • 主要目次
  • 序文

特集 膀胱がん〜最新の治療と看護〜

●特集にあたって 庭川  要、青木和恵
●膀胱がん患者の看護〜長い経過を意思的に歩んでいくための支援〜 青木和恵
●膀胱がんの症状と診断 山口雷蔵
●初発膀胱がん外来の看護 小熊由美
●表在性膀胱がんの治療と看護
 表在性膀胱がんの治療 山下 亮
 経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)の術中看護 秩父智子
 経導尿的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)の術前・術後の看護 山本洋行
 表在性膀胱がん経過観察中の看護 小林考江
●浸潤性膀胱がんの治療と看護
 浸潤性膀胱がんの治療 松嵜理登
 膀胱全摘術前の看護 谷口貴子
 膀胱全摘術中の看護 鈴木徳子
 回腸導管の術後看護 森岡直子
 自排尿型新膀胱の術後看護 藤井真理子
 膀胱全摘術後晩期の看護 吉川敦子
●転移のある膀胱がんの治療と看護
 転移性膀胱がんの治療 松井隆史
 難治膀胱がん患者の看護 楠城祐子
 膀胱がん化学療法の看護 川口美菜子
 膀胱がん終末期の泌尿器科的問題 庭川要
 膀胱がん患者の緩和ケア 八木恵美子

連載
リレーエッセイ●いのちをみつめて
 ホスピスでの牧師の働き 篠田潔
がん化学療法におけるナーシング・プロブレム【32】
 がん化学療法に関連した男性の性機能障害 菅野かおり

連載講座●JJCCレクチャー
 【食事につながるケアを目指した造血幹細胞移植の口腔ケア(4)】
 移植後の感染予防に対する口腔ケア 成田香織、池上由美子、茂木伸夫、山下卓也

海外がん看護事情
 米国ホスピスにおけるNP、CNSの活動(1) 柿川房子、丸山美香、北島昌樹、渡辺千春

投稿
研究報告●終末期がん患者の療養場所移行に関する家族の経験と医療者への家族支援ニーズ 三條真紀子、広瀬寛子、柳澤博、宮下光令、数間恵子

こちらがん電話相談室
原発不明の父親のがん、もっと徹底的に治療してもらいたいと懇願する娘 平野友子

アドバイザー通信
治療中心から緩和ケア中心へ〜その患者・家族の思い〜 高橋美賀子

BOOK
ナースのための心電図初歩の初歩 [評者]池亀俊美
はじめの一歩! ナースができるベッドサイドのリンパ浮腫ケア [評者]小迫冨美恵
褥瘡がみえる:褥瘡アセスメントに苦慮しているあなたのために [評者]片岡ひとみ

膀胱がんの発生頻度は、人口10万人あたり、男性5、女性1.5と報告されている。比較的まれながんであるが、泌尿器科領域では最も頻度の高い疾患の一つである。他のがん腫と同じく、病期によって治療方針は全くことなり、看護介入の方法も違う。
 初発で表在性の膀胱がんは、一部の特殊な病状を除いて膀胱温存で治療する。膀胱温存後の膀胱内再発に対しては、再発様式、経過などによって、膀胱温存または膀胱全摘で治療する。
 転移のない浸潤性膀胱がんの標準治療は膀胱全摘である。施設によっては、抗がん剤化学療法および放射線治療によって膀胱温存を企図した治療を試みられることがあるが、現時点では至適な使用薬剤、投与量、放射線線量についてのコンセンサスは得られていない。根治を企図した膀胱全摘術前の術前補助抗がん剤化学療法は、治療成績の向上に貢献しうることが示され1)実地診療に受け入れられつつある。また術後補助化学療法も、病理所見に応じて考慮されることがある。
 転移のある膀胱がんは、ほとんど非治癒と考えられている。姑息治療としての、腫瘍縮小を企図した抗がん剤化学療法が実施されることが多い。転移病巣による種々の症状に対しては緩和治療が実施される。
 膀胱がん特有の問題として、患者の羞恥心がある。問診、触診などの理学検査、膀胱鏡をはじめとする種々の臨床検査に深い配慮が必要である。また医療者と患者が同性か異性かによっても異なる問題といえる。
 膀胱がんの看護は、上記のさまざまな患者の病態に合わせて実施されるべきであり、幅広い知識と深いスキルが必要である。今回の特集が読者の看護技術の向上の一助となれば幸いである。